悲しい虚しい
4年前、誘われて日帰りバスツアーに行った。
彼女の住まいは兵庫県花屋敷。
私が1度目の手術の後だったので、体調を気遣って京都の私が行き易いように、京都駅集合のツアーを選び、全ての手配をしてくれた。
彼女は高校に入って初めてできた友人。
大学は別々だったが、よく電話で話したし、卒業後彼女が大阪に帰って来てからは、同窓会など、会えば話が弾んだ。
結婚式にも来て貰った。
お互い結婚してからは、余り電話で話す事もなく、何年も過ぎた。
久しぶりに同窓会で会った時に、また時間が合えば食事にでも行きましょうと話し
別れてすぐにツアーの連絡を貰った。
観光地は、京都住まいなので、行った事のある場所だったが、食事も美味しく、写真もたくさん撮って貰って、一瞬で高校時代に戻ったようで、本当に楽しかった。
彼女も楽しかったね、また行こうね、計画立てるから、と。
次に誘われた時、私は癌が再発し、2度目の手術が決まっていて、行けなかった。
退院したらと思っていたが、3度目、4度目と手術が続いた。
元気になったら、また行きましょうね、待ってるからと言われて、体調が戻るまで3年かかり
やっと連絡しようと思えるまで回復したのに。
彼女は2021年10月16日に亡くなっていた。
彼女は早くにご主人を亡くし、高校の英語の教師をしながら、95歳のお母さんと二人暮らし、お母さんを見送ったばかりだった。
寂しいけれど猫と趣味の絵を描くのが楽しみだと
聞いていた。
一人暮らしゆえ、亡くなった事を知人に知らせてくれる人がいなかったのか。
元気だったのに
私より何倍も元気だったのに
事故だったのか、病気だったのか、もしかしてコロナだったのか
もう少し早く連絡すれば良かった
一人で入院していたのなら、心細かっただろうな
せめてメールででも励ましてあげたかった。
いつまでも変わらないものなど無いのだと
身に染みて
悲しい。